大多喜城
2014/10/02
千葉県南東部、夷隅川に囲まれた台地に築かれた平山城。県史跡。
別名大滝城、大多喜城。
1521年(大永元)に真里谷信清が「小田喜城」として築いたのがはじまりとされる。信清の後を継いだ真里谷朝信の代の1544年(天文13)に、里見氏の武将正木時茂によって真里谷氏は城を奪われ、以後時茂・信茂・憲時の3代に渡って正木氏が支配し、上総国東部支配の拠点とされた。だが、1581年(天正9)に里見義頼との内紛によって憲時が殺害されると、同城には里見氏の代官が派遣されたという。
1590年(天正18)、里見氏が惣無事令違反を理由に上総国を没収されると、同国は徳川家康に与えられ、その配下本多忠勝が城主となり、館山城の里見氏を牽制するため3層4階の天守を持つ近世城郭へと大改築を行い、ふもとに城下町の建設を行った。
江戸時代のはじめに里見氏が転封されると、城の重要性も低下。その後、城の規模は徐々に縮小されていった。
城内の建物は明治維新後に取り壊され、現在は天守を模した千葉県立中央博物館大多喜城分館が建てられている。
所在地 | 夷隅郡大多喜町大多喜481 |
---|---|
見学時間 | 9:00~16:30 |
遺構 | 土塁、空堀、井戸 |
築城年 | 1521年(大永元) |
築城者 | 真里谷信清 |
主な城主 | 真里谷氏、里見氏、本多氏、松平氏 |
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